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レアアースの取引価格の最新動向を探る

レアメタルの価格は、「Metal Bulletin」や「Metal week」などの雑誌やwebサイトなどの掲載価格が指標として用いられているものの、レアアースの価格を決定させる国際的な機構は、まだ存在しません。
従って、レアアースの価格は、実際の取引の場では需要と供給の動向をみて双方の相対取引で決定されています。

レアアースは、レアアース市場に中国が参入し、安価で乱売を行うようになる前は、アメリカなどの限られた生産者のもとで安定した価格で提供されていました。

しかし、中国がコストのかからない採掘によってレアアースを安価で提供するようになったことが他の生産者に打撃を与え、中国がレアアース市場の9割を占め、レアアースの価格は低迷するようになったのです。

2000年代には、中国が環境問題を理由に生産・輸出の規制を強化したことや、ITバブル期に入ったことで、レアアースの価格はいったん上昇したものの、続くIT不況によって価格は再び下落することになりました。

その後、レアアースの価格は再び上昇し、一部の海外メディアが、中国政府による価格操作の可能性を指摘したこともありました。
その際、中国工業情報化部の報道官は、価格の上昇について、「資源の消耗を無視した乱開発当時の価格水準から、本来の価格水準に戻ったにすぎない」説明しています。

現在も、レアアースの価格は、中国の環境問題対策や、国内需要を優先させる政策に大きく左右されており、レアアース価格を把握するためには、中国の動向に常に注目する必要があります。

レアアースを安定した価格で入手し続けるためには、リサイクル技術の発達、中国以外の国での供給源確保、新たな鉱山開発プロジェクトへの着手といった対策を早急に講じる必要があります。
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